30才を目の前に、ひとつささやかな夢を見ている。
来年あたり、千葉県の房総半島にでも引っ越そうかなぁ、と。
近頃めっきり海が足りない。
都会を歩いていると、以前にも増して目眩や吐き気に襲われる事がある。
渋谷新宿池袋六本木。
かと言って、べつにこんな自分を残念な目で見ているわけでもなく、「おぉ、おれの体と心は正常に物事を分別できているなぁ」なんて思ってしまったりしまわなかったり。
内房の海っ端に小さい平屋でも借りてだな
そこそこに仕事をしながら創作活動に打ち込みつつ、風が穏やかな朝には浜辺に釣竿持ってスーパーカブでつりに行くのさね。
正直、都会はキツい。
選べるものがあまりにも多すぎて、毎日のように目が回ってしまう。
東京生まれ東京育ちのおれには愛する地元の悪口は言えそうにも無い。
東京はすごい街だ。
人が一杯いて、いろんな文化が入ってきて、やろうと思えばそれとなく何でも出来てしまう。
おれの生まれ育った深川には、心優しい貧乏人達が開発の進む湾岸エリアをなんともいえない顔で見つめ続けている。
もうそれは、かわいいくらいのアンバランスで滑稽な顔で。
別に何にアンチを訴えかけるわけでもない。
おれに必要なものが、海から吹く温かい風だったり、防砂林の裏に見える国道だったり、バカみたいに厚着をして出かける真冬のアイナメ釣りだったりするだけだ。
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