憑いて回る、悲しい気持ち。
悲しいのはきっと気のせいで、世の中的に見たら、そんなドラマがあってあぁ大変だったね、というところでお終い。
オートバイから降りたのは、二年前の同じ頃だ。
やっとのことでやり過ごした冬に、書いた歌。先日ようやく歌になった、そんな季節はずれの歌。
木枯らしの街を 今夜も小さく歩く
ぼくの事くらい ぼくが笑って見せるさ
歩道橋の上 吐き捨てられた孤独を
上手く飛び越えながら 早足で家に帰ろう
引き返すったって 一体何処に
受け流すったって 一体何を
声を出すだけで精一杯さ
誰のためも 考えちゃいないよ
凍えてしまうその前に とりあえず家に帰ろう
正しい彼らは 今夜も正しい顔で
はみ出したぼくの足を 指差して笑う
玄関の鍵を回す指が震えてらぁ
どこかで犬が 短く闇に吠える
戦えったって 一体何と
見過ごせったって 一体何を
愛するだけで精一杯さ
愛される事など 考えられないよ
凍えてしまうその前に とりあえず家に帰ろう
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