釣りに行った。
腰の具合もほとんど心配は要らないようだ。
ムリをすると、左足のビリビリが出始めるけれど。
結果から言えば、まぁ、釣れなかったんだな。いつもと同じに。
ただ、潮が満ちるときのざわざわした感じとか、月の光とか、なまめかしく光る金星とか。
再びそいつらに触れ合えたのが何より嬉しい。
つくづく、おれってなんてラッキーなんだろう、と思う。
日常に救いがあることに気が付いたおれは、その日から、ある意味「無敵」になったのだ。
傷だなんだと騒いでいるうちは、どうにかすりゃ治るんだ。
折れて千切れてしまったものは取り戻せないにしても、ね。
おれの傷は、半月の闇夜を仰ぐだけで、綺麗さっぱりになくなってしまった。
相変わらず、もりもりと馬力の出るような勇気は見当たらないのだけど、まぁ何より「人生ってちょろいぜ」っていう心意気が思い出せたことが幸運なんだろう。
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